週一回,近所の病院に午前中だけ外来をやりにいっている。
以前ここは分娩でならした病院だったが,数年前に分娩取り扱いも止め,
現在はそこのドックのためにのみ2回/週,外来を開けている。
6月からこの病院のある市のがん検診が始まったため,
本日も5人ぐらいやってきたはいいが,
報告伝票がいきなりベセスダに変っていた。
実は今年から婦人科癌の細胞診にベセスダが導入されるとは聞いていたが,
いきなり報告書がこれかよってあわてた。
実はこの病院では婦人科の常勤がいなくなったのだが,
細胞診伝票はまだベセスダ対応にはなっていない。
しかしながら,最終判定は自分がやっているわけで,
さっそく細胞診検査の担当者と急きょ協議,
コメントでベセスダの判定を入れてもらうことにした。
いくつか問題点があるのでなんとかしなければならない。
まずは伝票の問題。
以前は地域の基幹病院だったので独自の伝票を使用していること。
これをベセスダに対応させることは病理医と要相談。
標本の適否の問題。
通常通りやっても10%程度は不適と判定された場合再検査はどうする?
再検査の費用は,医療機関?それとも市?とりあえず確認してもらう。
HPV検査をどうするか。
ASC-USの場合HPV検査をやるか,6M以内の細胞診。
保険適応もないし,まだ導入もしていない。
とりあえず自費設定をいくらにするか,病院に決めてもらい外注に出すことで。
一応保険外で¥5000-6000かかるので,説明して希望者のみにすることに。
以上はとりあえず。
根本的には液状検体の問題。
実はこれには,標本作製などにかかわる数百万単位の器械がいる。
これは病院の体力と病理の先生が大きくかかわるので検討課題。
コスト問題も考えて,細胞診採取は綿棒を使用していたのだが,
標本不適が多くなる気もするのでブラシに戻すか。
現実的に,従来の日母方式で充分問題はなかったのだが,
学会のお偉方と,お役所仕事でいきなり導入され
施設の対応状況もまちまち。
しばらくは混乱しそうである...