昨年から臨床研究法や個人情報保護法改正などで医師主導臨床試験が変革期にある。
これまで施設単位のパイロットスタディみたいなものから、大規模RCT、症例報告までの枠組みが変わり、今年度から施行されるため、
これまでの医師主導臨床試験の見直しに大わらわになっている。
うちも新薬験治験はある程度整備されていたが、
医師主導臨床試験に関しては野放し状態だったため、
すべての試験に関して年次報告が求められており、
残り僅かな年度末に向けて結構めんどくさい。
毎年、この時期に生命倫理講習会。
研究者の義務だそうです。
生命倫理講習会を年一回は受講
もしくはeAPRINの医学研究者標準コースの修了
今年は講習会が2回
一回目「医学研究に関する倫理について」は都合で出れず。
二回目「医師主導臨床試験の運営」に参加。
欧米と日本の実情。
結局はチームを組むことの困難さ、特に研究資金の問題。
大学病院でもほぼ無理。手弁当の限界といったところでしょうか。
国家予算を使うか寄付。
日本企業や個人では到底無理な話。
数年前から毎年この時期に生命倫理講習会が行われている。
研究倫理に関しては例のディオパン事件や小保方事件の影響で年々ルールが厳しくなってきている。
本年は臨床研究法が施行されるとあって今後どういう風な風向きになるか興味深い。
うちの大学は比較的この手の整備はすべて後追い状況。
倫理委員会も大学倫理審査委員会で一昨年まですべての倫理審査をやっていたが、
昨年からやっと治験管理室からわかれた臨床研究審査委員会が臨床研究の審査をやることになった。
これまで適当だった、いわゆる医師主導治験の管理体制がやっと明確になった。
臨床研究法では新薬治験とは別の企業が絡む臨床試験を特定臨床研究という枠でくくり、
さらにその審査は認定臨床研究審査委員会を通す義務が生じた。
この認定臨床研究審査委員会が、以前から厚生省が認定していた全国30施設ほどの
認定臨床研究施設と同じなのかはわからないが、全国50機関ほどを認定するらしいがよくわからない。
この審査にひっかっかる臨床研究は、2件/月/施設程度と試算しているということだが、
自機関以外の臨床研究も受け付けなければならず、それ相応の準備と維持コストがかかるため、
この辺もうちの大学などはまったく手を上げる気はない。
しばらくは企業側も様子見になるだろうとは言っていた。
臨床研究をやる場合、企業が絡めば臨床研究法だが、
企業が絡まない一般的な症例報告などを除いて、すべて倫理審査委員会を通しておくのが無難。
また、こういった臨床研究をやる場合、大学教員をはじめ大学院生やコメディカルを含め
年一回の生命倫理委員会の受講と、これもまたよくわからないが
CITI Japan なんていう倫理講習のweb認定する団体の認証を受けておく必要がある。
この認証団体にしても団体が認証するe-Lernningが昨年10月から
APRIN(一般財団法人校正研究推進協会)というところに丸投げされている。
ちょっと落ち着くまでは複雑怪奇な状態である。
防大のK先生が第一回の会長。
年2回の研究会で、すでに第2回は福岡でやるそうな。
現実大学あたりで使えるかどうかは別にして、
東大、九大あたりも発起人か?
癌診療に関しては、どんどん混合診療の方向に?
これからどうなっていくのか模様眺めで参加してみた。
SNS。
藤原先生とつながってみた。
抗癌剤投与時の制吐剤の臨床試験がこのところかまびすしい。
こないだのJGOGの年次会議でK先生が、MEC(中等度催吐化学療法)の臨床試験を提案したあと
引き続き倫理セミナーの前ふりで、M先生が、
こういう試験のendopointとして、嘔吐完全抑制を持ってくることに関して、
「でも、2-3回はいちゃってすっきりっていう人もいるんですよね、どっちが苦痛は少ないんですかね」
といった発言をしていた。
確かに5-HT3が出てきた当初、吐きたくても吐けないといってた患者さんがいた。
ふと思い出したので覚書程度に書いた。
2006年くらいから、モデル事業としてやってるらしい。
弱小私立医学部ではあまり感じないが、一般の公立大学なんかでは
今後はこういう制度で雇用を獲得する方向になっていくだろう。
これもグローバル化なんだろうなぁ。
http://www.jst.go.jp/tenure/index.html